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カッパにはつり紐が結ばれています。蛇の目傘の場合、持ち歩くときや、どこかにぶら下げるときには、この紐でつり下げます。 一見簡単に縛ってあって、ちょっと引っ張っただけでも抜けそうで心配ですが、 この縛り方も日本古来の紐結び、 引っ張るとその力や傘の重さで口が締まり、簡単には抜けないようになっているのです。 すばらしきかな 先人の知恵 です。 和傘の構造で、一番頂上の部分には、頭ろくろと呼ばれる部品が有ります。 木でできている、歯車のような部品、傘骨をつなぐ大本となる部品です。 傘を開いた時に中棒の一番上に見える 骨の集まっている部分ですね。 でも、カッパを外しても外から見ることはできません。 写真右上: 傘を開いてしたから見上げたところ 白い骨の集まっている部分が頭ろくろです。 写真左下: 羽二重傘のつなぎ−この骨に紙を貼って傘に仕上げます。 写真右下: 蛇の目傘のろくろ−細かい溝の切られた複雑な部品 傘を支える要です。 カッパを外すと実際にはこうなっています。頭ろくろの中程まで漆がかかっているのも判ります。 写真の傘は紅の蛇の目傘ですが、 骨の先の円周状に白く色の違う部分が有ります。 これは菊紙 天井紙の上に重ねられ、頭ろくろとの隙間を塞いでいます。 頭ろくろの周りも紙が覆っているのが判ります。 でも 傘を閉じた状態の写真と開いた状態との違いは判りますか? そうですね。 この漆のかかっている部分が傘を開くと せり上がって山のようになっているのです。 これはからまきといって紙の隙間から雨が漏れない様に覆いながらも 動いて傘の開閉を妨げない という防水ブーツの役目を果たしている仕掛けです。
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