和傘の骨の製作には三つの大きな作業がありますが、何があるか判りますか?
と問われて和傘の事を知っている人なら大抵次の二つは想像が付くことだと思います。
1.切った竹を割る
2.削る
まず竹を必要な幅に細く割る事、
次に細く割った竹でもまだロクロの溝に差し込むことが出来ないので先端を削ったり、中節の収まりが良くなるように削ること、これらはとても大切な作業ですし、和傘の製作、骨作りなどでは必ず紹介されている作業です。
しかしもう一つ、最後の一つは案外出てきません。
答えは穴開け。
和傘の中では一番作業点数の多い仕事、これが穴開けです。
たとえば骨数48本の番傘なら
親骨一本に付き三カ所 小骨は二カ所の合計五カ所 掛ける48本で240ヶ所
これが傘10本になると併せて2400ヶの穴を開けることになるわけで・・・半端ない数です(^^;)
蛇の目傘ではさらに小骨のかがりの穴が後三つ追加になるのでもっと増えます(/_・)/
昔はこういう道具で穴を開けていました。
慣れた職人さんは何本もまとめて開けていたようで、達人ですね~。
作業としては地味だし数も多い。
当時はきっと一日中穴開けてたんだろうな~。
今でこそ電動の道具があるとはいえそれでも時間がかかります。
写真は中節
ここにつなぎのための 穴を開けます。
しかも穴位置は非常にシビアで0.05mm位の精度は必要です。
ズレていると傘が捻ったりつなぎ目で目欠けしたりいろいろ問題が起きるのです。
和傘生産の最盛期にはこの骨そろえ専門の職人さんもいた、そんな時代もありました。
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